Maintenance メンテナンスプログラムとは
インプラントの寿命を縮める病気やトラブルを防ぐため、定期的に通院して受けていただくケアのことを「メンテナンスプログラム」といいます。
治療後にこのメンテナンスプログラムをきちんと受けるかどうかによって、インプラントの寿命は大きく左右されます。
インプラントの寿命を縮める原因として最も多いのは、「インプラント周囲炎」です。インプラント周囲炎はインプラントの周囲の歯肉や骨が炎症によって破壊される病気で、インプラントの動揺や脱落の原因になります。どれだけ優れたインプラント治療を受けたとしてもインプラント周囲炎を防げなければ、インプラントの寿命は縮んでしまうのです。
カナザキ歯科では、「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」と「日本歯周病学会歯周病専門医」の両方の資格をもつ歯科医師が、インプラント周囲炎のリスクを最小限に抑えるメンテナンスプログラムをご提供いたします。
Maintenance Program カナザキ歯科のメンテナンスプログラムについて
「専属の歯科衛生士による」3ヵ月に一度のメンテナンス
歯科衛生士が3ヵ月に一度の頻度で専用の器具によるお口のクリーニングをメインとしたメンテナンスを行います。
患者さまのなかには「クリーニングは痛いから苦手」という方もいらっしゃいますが、当院では熟練の歯科衛生士が痛みをほとんど感じさせない力加減で適切な処置を行いますので、安心してお任せください。
また、当院では患者さま一人ひとりに専属の歯科衛生士がついてメンテナンスを行うため、患者さまのお口の小さな変化や異常も見逃しません。万が一インプラントの周囲の歯肉が腫れたとしても早期に発見し、歯科医師と連携をとって適切な治療をご提供できるため、インプラント周囲炎になる前の段階で症状を抑えられます。
「専属の歯科医師による」1年に一度の精密検査
専属の歯科衛生士によるメンテナンスとは別に、1年に一度、専属の歯科医師が患者さまのお口の精密検査を行います。精密検査では、レントゲン撮影によってインプラントや骨、歯肉などの状態に問題がないか細かくチェックします。
また、インプラント周囲炎の可能性がある場合は、その進行度を調べます。インプラント周囲炎は、症状の進行度を判断できないため、当院ではインプラント周囲炎をより正確に評価する「累積的防御法シストプログラム(CIST)」を採用しています。この評価システムでは、歯の汚れ・出血・排膿・歯周ポケットの深さ・レントゲンの5項目を検査し、インプラント周囲炎がどれだけ進行しているかを評価します。
当院で治療を受けていない方のインプラント周囲炎の治療も可能ですので、ご相談ください。
管理栄養士による食事指導
当院では、患者さまが二度と歯を失うことのないよう、管理栄養士が栄養指導を行うことで歯を失う根本的な原因を解消します。
歯を失う原因の多くは虫歯や歯周病ですが、その虫歯や歯周病は食生活が偏ることで引き起こされている場合が多いのです。治療後もインプラント治療を受ける前と同じような食生活を続けていると、インプラント周囲炎のリスクが高まるばかりか、残りの歯も虫歯や歯周病で失うことになりかねません。
また、糖尿病やメタボリック症候群の方がインプラント治療を受けて噛みやすくなったことで、好きな食べ物や糖質の多い食べ物を大量に摂取するようになり、症状が悪化してしまうといったケースもあります。
お口だけでなく体の健康のためにも、管理栄養士が患者さまの食事の傾向や体の成分の検査を行ったうえで正しい食生活について指導させていただきます。
歯ぎしりや食いしばりの癖を改善
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、せっかく入れたインプラントが破損するリスクが高いうえに、残っている歯にも過剰な負荷がかかるため、さらに歯を失ってしまう可能性があります。
そのため、歯ぎしりの癖がある場合は薄いマウスピースを、食いしばりの癖がある場合には分厚いマウスピースを装着していただき、歯ぎしりや食いしばりによる負荷から歯とインプラントを守ります。
歯ぎしりや食いしばりの原因が姿勢の乱れにある場合は、お口の体操や足の体操によって筋肉のバランスを整え、姿勢を正しく保てるようにご指導します。
また、患者さまが自分で意識するための方法をアドバイスし、日中の歯ぎしりや食いしばりを改善していきます。
Lifetime 生涯にわたって患者さまに寄り添います
寝たきりや施設に入り通院できなくなった方のために
当院では、ご来院いただいた患者さまが歯やお口のケアで困ることのないように、患者さまのお口の健康を生涯にわたってサポートする体制を整えています。
患者さまのなかには、年齢を重ねることで寝たきりになったり施設や病院で過ごすことになったりと、通院が難しくなる場合があります。
当院ではそのような方に対しても、ご自宅や施設など患者さまがいらっしゃる場所を訪問し、メンテナンスをご提供します。
通院が難しいほどお体が不自由な方こそ、お口の健康を保つことはひじょうに重要です。私たちは、すべての患者さまに対し、お口の健康管理を生涯にわたって行っていきます。どうぞ安心してお任せください。
引っ越しによりメンテナンスに通えなくなった方のために
たとえば引っ越しにより治療後のメンテナンスに通えなくなる方には、患者さまが安心して通える歯科医院を当院が責任をもって選定し、ご紹介します。
また、次にメンテナンスで通う歯科医院には、患者さまのお口の状態やインプラントについての情報を詳しく伝え、患者さまがスムーズに適切なメンテナンスを受けられるようにサポートします。
当院が歯科医師・歯科衛生士の育成に力を入れる理由
たとえば何十年先、院長が変わったあとも「カナザキ歯科でインプラント治療を受けて本当に良かった」と患者さまに思っていただくためには、現在の治療レベルと環境を保ち続ける必要があると考えています。
当院では、患者さまに生涯にわたって安心して通っていただくために歯科医師と歯科衛生士の教育に力を入れ、患者さまにより質の良いメンテナンスと治療を提供し続けられる体制づくりを行っています。
・機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
・インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。
・高血圧症、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症、腎臓や肝臓の機能障害などがある方は、治療を受けられないことがあります。
・手術後、痛みや腫れが現れることがありますが、ほとんどの場合1週間ほどで治ります。
・手術後、歯肉・舌・唇・頬の感覚が一時的に麻痺することがあります。また、顎・鼻腔・上顎洞(鼻腔の両側の空洞)の炎症、疼痛、組織治癒の遅延、顔面部の内出血が現れることがあります。
・手術後、薬剤の服用により眠気、めまい、吐き気副作用が現れることがあります。
・手術後、喫煙や飲酒をすると治療の妨げとなるので、1週間は控えてください。
・インプラントの耐用年数は、口腔内の環境(骨・歯肉の状態、噛み合わせ、歯磨きの技術、メンテナンスの受診頻度、喫煙の有無など)により異なります。
・毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
「公益社団法人 日本口腔インプラント学会」は、口腔インプラント学に関わる広い学識と専門的技能を有する歯科医師に対して、「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」の資格を与えています。
○「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」資格取得の条件
・5年以上継続して正会員である。
・研修施設に通算して5年以上在籍している。
・専門医教育講座を3回以上受講している。
・同会学術大会および支部学術大会に8回以上参加している。
・施行細則に定める所定の研修を修了している。
・口腔インプラント指導医2名(内1名は施設長)の推薦を得ている。
・施行細則に定めるインプラントによる治療の経験がある。
・ケースプレゼンテーション試験に合格している。
・同会学術大会または支部学術大会において2回以上発表を行っている。
・口腔インプラントに関する論文を同会学会誌または委員会が認める外国雑誌に1編以上発表している。
など
○「日本口腔インプラント学会口腔インプラント専門医」資格保持の条件
・5年ごとに資格の更新をする。
・委員会の議を経て、理事会で更新される。
など
詳しくは、「公益社団法人 日本口腔インプラント学会 専門医制度規程」をご覧ください。
●「日本歯周病学会歯周病専門医」について
「特定非営利活動法人 日本歯周病学会」は、歯周病学の臨床的経験を通しその専門的知識と技術を有し、歯周病学の発展および向上を図り、国民の口腔保健の増進に貢献する歯科医師に対して、「日本歯周病学会歯周病専門医」の資格を与えています。
○「日本歯周病学会歯周病専門医」資格取得の条件
・専門医の申請時に、認定医または関連学会認定医に登録後通算2年以上同学会会員である。
・認定医または関連学会認定医に登録後、同学会の認めた研修施設に通算2年以上所属し、歯周病学に関する研修と臨床経験を有する。
・同学会学術大会における認定医・専門医教育講演を2回以上受講している。
など
○「日本歯周病学会歯周病専門医」資格保持の条件
・5年ごとに更新を行う。
・施行細則に定める所定の単位を修得する。
など
詳しくは、「特定非営利活動法人 日本歯周病学会専門医 制度規則」をご覧ください。